新型コロナ②

私は仕事柄ニュース自体はチェックする方です。残念ながら、まだしばらくは、新型コロナが話題の中心になることは間違いないでしょうが、このトピックについて最初に腑に落ちなかったことは、ダイヤモンドプリンセス号に関する報道でした。

英国船籍で米国企業の経営するこのクルーズ船をめぐり報道が連日過熱していました。

お人好しに余計なことに首を突っ込んでしまった日本政府への対応云々以前に、ダイヤモンドプリンセス号で発生した感染者についての報道に首をかしげました。

 

まだ当時、日本国内での感染者数は微々たるものといえる水準でした。にもかかわらず、NHK等のメディアでは同クルーズ船での感染者も合算して日本の感染者数を報じていました。一方で外国の研究機関である、ジョンズホプキンス大学は日本国内とクルーズ船を区別していました。

 

どちらが 信用できるか、言うまでにないでしょう。正確に現状を把握するためにも、国内での感染者とクルーズ船の感染者を分けるべきです。国内感染者数が多いほど世界から同情をひけると考えたのか、まったく意図不明です。

当時、世界でも中国はじめ、アジアの一部の国の問題と見られていた新型コロナウイルスの蔓延。オリンピックの開催可否を決めるうえで、クルーズ船という国内要因でない理由であえて自国を不利にする理由はありません。また、国内で感染急増も、中身を明かさずにいたずらに喧伝しても風評被害をもたらすだけです。

メディアの胡散臭さを再認識させられた事件だと強く思いました。

 

私たち一般の読者・視聴者も情報源を複数もっていれば、ニュースについて腑に落ちないことを見抜けますし、ニュースに振り回されずにすみます。もちろん、そうした個人が増えれば、社会全体にもプラスになることは言うまでにありません。それはデマやフェイクニュースへの反応に顕著に表れることでしょう。