新型コロナ③

発信者の素性がわからないSNS上の情報

 

今回のコロナ禍でも、悪い意味で話題になることが多いSNSでの情報。SNSは情報の発信に受信に、なくてはならないツールになっている人も多いでしょう。しかし、しばしばデマやフェイクニュースの温床にもなっています。

政府機関や信頼できるメディア等の公式アカウントなどを除き、発信者の信頼性に疑問があるSNSは原則、信頼できるソースになりません。もし、素性不明な発信者が発信する情報が気になる場合は、必ず信頼できる情報源でも取り扱われているかを確認しましょう。

 

SNSで見かけた真偽不明な情報を親切心で家族や知り合いに知らせてしまうことも、問題を大きくします。たとえ家族や友人から知らされたことでも、どこでその情報をみつけたのかを確認しながら、受け取ることが重要です。「トイレットペーパーの供給がストップする」などの身近な話題は、特に知り合いと共有する誘因が働くでしょうし、SNS上での情報そのものには反応しない人でも、知り合いから教えられたものならつい信用してしまう傾向があります。善意で情報共有したつもりが、嘘の拡散に加担することは避けたいものです。

 

コロナ禍だけでなく、前回の米国大統領選でも、ロシアがツイッターフェイスブックを駆使して、選挙干渉しました。明らかに嘘とわかるような情報よりも、悪意ある国が徐々に嘘を敵対する国に浸透させて、いつしか自国の思惑通りの政策を相手に実現させてしまう、日本も対岸の火事ではありません。

 

SNSの否定ばかり述べてしまいましたが、今流行っていることがわかりますし、情報を掴むきっかけとしては便利なソースです。SNSで発見、それを信頼できる情報源で裏付ける、この姿勢があれば問題ありません。大量の情報をスムーズに処理ためには、政府発表など最も信頼度が高いものの、チェックに時間がかかる情報源に最初からあたるよりも効率的に情報を集め、処理できます。いずれにしても、胡散臭いものをかぎ分けられるセンスは磨いていきたいものです。そして、面倒がらずに真偽をほかの情報源とクロスチェックする、これを実践していくうちに、情報リテラシーが身につくのでしょう。